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1986 島根県益田市出身
桜杏の小屋
2020 竣工
敷地 松江市
構造・規模 木造2階建
施工 内藤組
「いつになったら家をなおすの?」とそんな家族の小言を聞き流していたが、2人目の妊娠をきっかけにようやく重い腰を上げた。
義両親の近くに住みたいと願っていた主人。私自身、義両親が近くにいてくれると助かるなと能天気な気持ちでいたのであるが、ついにその日がやってきたのである。
主人の実家の敷地内に、義両親が少しずつ増築した2階建ての車庫と、これにぴたりと接続している平屋を修繕して、家族4人で何とか住もうというのである。
フタを開けてみると、平屋部分だけで暮らしを賄うことは不可能な坪数(10坪弱)
では車庫部分の上に中途半端な階高の投げ込み部屋があるから、ここを寝室にしてはどうだろうか。
いいね~と案外すんなりと受け入れられた。(待ってるだけの人はいいよな~と恨めしく思ったことは秘密である)
大変なのはここからで、壁を抜いてなんとか投げ込み部屋と平屋部分との接続を違和感なく仕上げたいが、これが難しい。
頭を強打しないように階段の高さと天井の位置を何度も何度も検討した。我が家は高身長の人間がいないので、これ幸いと、主人が無理なく通れる高さで階段の天井高さを設定した。
19坪の城になんとか無事に引っ越して、あんなにドタバタしていたのに、元気に2人目も生まれてきてくれた。
我が家は『適当』というに相応しい暮らしを手に入れたのである。
腰かけて座れる窓からは、毎年桜と銀杏が季節を知らせてくれる。




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